とあるシーンのライティング

下の画像のシーンは結構重要なやつなので、印象的に仕上げる予定です。

『less – The Rain Garden』とあるシーン制作中画像から

印象的なシーンに仕上げる上で、ライティング(照明)は欠かせない要素なので、今日はライティングをどうやっているのか、ざっくり解説したいと思います。

ライティングをやる前の状態

まず上の画像のようなシーンだと、Photoshopで光がどっちの方向から来ているのか光源を意識しながら、ざっくりミー散乱かレンズフレアを加えたりします。方法は、画像素材を使ったり、レンズフレア系のエフェクトを使用したりします。その時に、Photoshopのレイヤーの描画モードで、「加算」や「カラー比較」にしたり「スクリーン」にしたりしてみます。印象的なシーンに仕上げるには少し大げさになるくらいに調整しても良いかもしれません。

画像素材を利用してミー散乱いれてみた状態

続いて、色付けをしていくのですが、色を付けるときは印象的な映画のカットなどをリファレンスにすることもあるのですが、今回はコンセプトの段階である程度ライティングの方向性を決めていたので、それを参考にPhotoshopで色付けしていきます。方法は大きく2パターンあって、一つは、アナログ的にマウスやペンタブで塗る方法、もう一つは画像を利用する方法です。今回は、画像を利用する手法でやっています。

まず、フリー素材の写真を用意します。写真を選ぶときのポイントは、シーンに構図が似たような写真を選ぶことです。また色彩が印象的な写真を選ぶと良いでしょう。Photoshopのレイヤーで描画モードを「オーバーレイ」や「ソフトライト」などに変え、良い感じの雰囲気の出る位置で画像を重ねたら、フィルターのガウスブラーなどでぼかします。この状態でも、幻想的になりますが、全体に色味が強すぎるため、不要な部分を色相・彩度で落とし、不透明度を落としたりして調整します。自分はクリッピングマスクなどで、不必要な部分を除外し、さらにレイヤーマスクで彩度の強弱を調整します。基本は光源を意識し、光の当たるところの彩度を強く、影になる部分は彩度を下げます。

フリーの写真素材を利用し色を加えた状態

あえてベースの色とは反対のコンプルメンタリーカラー*を選択し色付けするのも印象的なシーンを演出する上ではおすすめです。最終的にレイヤー全体を「明るさ・コントラスト」、「色相・彩度」、「レベル」、「カラーカーブ」、「カラーバランス」などで調整します。ポイントは彩度を最終的にやや控えめにして全体のバランスを整えることです。

試しに赤っぽい光をぶつけてみた状態

*補色のこと。赤に対してはシアン、マゼンタに対してはグリーン、黄色に対しては青などカラーサークルで正反対に位置する色の組み合わせ。

あとは色の熱的なもの?やレンズを表現するため、光の反射の強いところはグローなどを加えても良いかもしれません。僕はそのようなビジュアルエフェクト関係は、After Effectsなどでポストでやるので、この段階でモーションを加える前のベースは完成です。

また、ナチュラルなライティングを目指す場合は、いずれもやりすぎないことが肝心です。最終的にどんな感じなるかは、『less – The Rain Garden』の本編映像の完成をお待ちください!

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